院進-k(インシンク)|大学院進学について考えるためのポータルサイト

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インターンを選ぶポイント

2018年問題※などにも代表される少子高齢化の影響もあり、就活生の「青田買い」は止まる気配がありません。インターンとは本来、「企業現場での職業体験などを行うことで、学生のキャリア教育に対する効果をあげる」ことが目的であり、「企業の広報活動や、その後の選考活動につながるようなインターンシップは実施しない」という原理原則がありました。しかし企業は、採用を有利に進めるために、早く自分たちを知ってもらうという目的で、インターンシップを実施するケースが増えてきています。
そうであるとするならば、インターンを選ぶ時に一番気をつけるべきは、学生側のインターンに参加する目的と、インターンを運営する企業の目的が合致しているかどうか、ではないでしょうか。ここでは、インターンのパターンを理解していただく事で、学生の皆様が間違うことなく、自分の目的が達成するインターンを選ぶことができる情報を提供したいと考えています。
※2018年問題とは
2009年を底にして、一旦安定した18歳人口が、2018年から再び減り始め、2018年から2031年まで間に約13万人減少し約104万人になることです。大学進学率については、現在の55%程度で頭打ちと言われており、人口減少分がそのまま大学生の数に影響します。2018年の約65万人から2031年には約57万人にまで落ち込むとみられています。

「内定が取りやすい」ということと「自分の適職を探しやすい」ことは違う

就活が学生有利の「売り手市場」が定着したことで、学生は就職氷河期とは比べものにならないほど「内定を取る」ことは容易となりました。容易になるということは努力をしなくても結果を得られやすいということにつながるかもしれません。結果、表面的なイメージや、先輩が入社した会社だということだけで、応募企業を決めてしまい、自分の希望や性格に本当に合っているかどうかを検討する時間も減ってしまっています。いくら「内定を取る」ことが容易になったとしても、「適職を探す」時間をかけるべきだと思います。「適職探し」に最大の効果が期待できるのが、インターンシップへの参加です。

インターン参加の最大の効果は、指標を手に入れられること

物事を判断するのに、絶対評価をすることは難しいです。しかし、何かと比較する評価方法であれば、途端に容易になります。多くの学生は、企業で仕事をするということはどういう事なのかを知らない(体験していない)ので、企業研究しても、それが自分にとって向いているかどうかを判断するのは難しいです。しかし、長期インターンや企業内アルバイトを経験すれば、仕事内容だけでなく、仕事の進め方や社員の雰囲気等を体感することができます。その結果、他の企業を見た時に、自分に向いているかどうか、を考えるのは容易くなります。インターンに参加した企業と比べてどうなのか、を考えれば良いからです。もしインターンに行った企業を気に入れば、似たような会社を探すということもできます。これが「自分の指標」を手に入れるということ。そう言った比較検討を繰り返していくことで、だんだん「自分の適職」がどのようなモノなのかが見えてきます。

インターンにはそれぞれ特徴がある

インターンシップの実施目的について、2つの判断軸を基に整理してみました。
【判断軸:その1】
  • 旧来企業型(メーカー・金融など)
目的は、『広報宣伝』。 つまり企業の事を学生に知ってもらう事です。
某部品メーカーやゼネコンが、企業イメージ向上のため、学生向けにTVコマーシャルをうっているのと同じ類の戦略ですね。「お父さんがあのビルを作ったんだよ」って言っているアレです。
『広報宣伝』目的インターンシップはイメージUP戦略であるため、企業(業界)の良い部分しか触れないようなプログラムになっていることが多いのです。企業はイメージ向上の為に最善なプログラムを用意するので、その結果「実際の業務体験ができる」というインターン参加目的とは程遠い内容となります。1 dayや 3 daysといった短期のインターンを実施する例が多いのは、多数の学生に会うことを目的としているため、同じ学生に多くの日数を費やすのではなく、何回も実施してより多く学生に接することで、『広報宣伝』としての効果を高めています。
  • 新興企業型(IT・ベンチャー)
目的は、『(仕事視点での)優秀な人材の見極め、そして早期囲い込み』。
実際にその企業の社員が行なっているような業務内容に限りなく近い実務をやってもらうことで、能力のある人間を見極めます。そこで優秀な学生だと判断すれば、仕事の中で人間関係などを構築し、実際に入社に至るように導いていくのが最終目的です。
現場に入って実際に一緒に仕事をするインターンを通じて、良くも悪くも、その企業の「働き方」を身を以て知ることになるでしょう。そのために期間として最低1週間、多くの場合は1ヶ月以上のロングランとなる場合が多いです。
【判断軸:その2】
  • 仕事理解型
目的は『仕事の内容を知ってもらい、企業の理解を深めること』。そのうえで、就職先の一つとして応募先リストに載せてもらうものです。
従って、講義形式で行われることが多いようです。金融業界では一日かけて、全ての職種について、実際に働いている人が説明をしたりといった内容で実施されたり、製造業界では工場見学などがセットになっているケースもあります。先輩社員との座談会なども行われます。短時間で知識は増える一方で、実体験にはつながらないので「指標」を作るまでには至らないことが多いです。
  • 課題協働型
目的は『能力の把握』。そして自分自身で適性に気付くことが大切になります。
アイディアソンやハッカソンなどといった形式を取って行なわれることもあります。グループワークを実施することで、仕事(プロジェクト)の疑似体験をする形式です。課題が与えられ、チーム単位で解決するための情報を集め、仮説を立て、検証し、戦略まで落とし込み最終日にプレゼンするという内容です。数日かけて行なうことが多いようです。
例えば「アカリクに登録する学生を2倍にするためには、どのような施策をたてるべきか」といった課題が出ます。作業やプレゼンの途中などで、実際に現場で働いている社員から指摘、指導を受けることができるので、自己成長にもつながります。
  • 業務補助型
目的はずばり『仕事体験』。そして良い学生がいれば内定に持っていき、入社してもらうことです。
IT業界やサービス系の企業の場合、人手不足解消の一手として、完全に仕事の戦力となって働いていただく事も目的の一つとなっているケースも多くあります。内容は、実際に社員が行っている仕事と同じ(多くの場合は補佐業務だが、裁量を与えられて主体的な仕事を任せられることもある)内容を行うことになるため、必然的に半年から数年といった、長期にわたるケースが多く、そのまま入社に至る人も少なくないです。
  • 事業参画型
目的は『創造性の高い学生の発掘』。良い学生がいれば、そのまま事業に参画してもらい社員として採用することです。
業務補助型と、課題協働型を合わせたような形式です。必然的に半年から数年といった、長期にわたるケースが多くなります。インターン向けに課題を考えて、インターン中に完結させるようなものから、実際に進行しているプロジェクトの補佐として、資料作成や情報収集などを行い、社員と一緒に商談に同行するといったケースもあるようです。インターンとはいえ、責任の重い業務を遂行することになりますので、参加するにはしっかりとした心構えが重要です。

企業と学生の思惑はもともと違うので、完全一致はありえない

民間企業とは営利団体です。インターンの目的がいくら「企業現場での職業体験などを行うことで、学生のキャリア教育に対する効果をあげる」ことだったとしても、自らの利益につながらないことは行いません。「学生の目的の為」には設計されてはいません。学生の立場からすれば、自分の目的をはっきりさせ、その目的に一番合致していそうな内容のインターンを選び、「企業を利用してやろう」くらいの気持ちが必要なのかもしれませんね。
少なくとも
  • ・仕事体験を通じて、経験を積みたい
  • ・職種についての適性を計りたい
  • ・どうしても入りたい会社があるのでインターン経由で入社したい
というように目的をはっきりさせて、インターンを選んでください。

おわりに

お薦めのインターンシップを一つ挙げるとすれば、それは社員と机を並べて実際の業務を経験できるタイプのものです。アカリクでは毎年、長期アルバイトの方を採用し、一緒に机を並べて仕事をしていただいているのですが、アルバイトに来ている学生が、就活の際にしっかりと企業を見極めて、適職を見つけていらっしゃる姿を良くみかけます。社員と机を並べて仕事をしていることで、しっかりと「社会人の仕事」とはどんなことかをイメージできているからだと思います。

就活で一番大切なのは「社会人になった時の自分をイメージできているか」なのです。ぜひインターンを有効活用し「自分の適職」を見つけてください。
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